【MPメルマガ 第88回】<組織編 >組織って何だ? パート15 ~異常が出た場合どうするか?~(2016年5月19日配信分)
こんにちは、MPCの外山です。
補助金対応が終わって仕事に余裕が出てきました。余裕が出てきたからと言って、遊んでいる訳にはいかないので、(という話を以前単発ネタの時に自分で言い出したので…)今、今後やるべきことを徐々に進めている今日この頃です。
さて、<組織編>もそろそろ終わりに近づいております。例によってここ数回は細かい話(良く言えば実務的な話)をしています。今回も細かい話ですが、その前にいつも通りおさらいから…。
【前回までのおさらい】
”組織”と”集団”は違う
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”集団”に「目的の共有」「役割」「行動の統制」が伴ったものが”組織”
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強い組織ほど「目的の共有」がされている。(詳しくは第72~第77回参照)
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組織の中では「役割」が大切。「きちんとやるべきことを決める・伝える」
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「役割」を決めるときには、「やること(責任)と、それをどこまでやれるのか(権限)」をセットで決める。
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”組織”の条件の3つ目は「行動の統制」。「行動の統制」=管理がされていること。
自由闊達な組織だからと言って管理がされていないわけではない。
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管理を行うためには、判断基準を設けることが重要
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基準のつくり方は「過去の実績」「他社・業界の数字」「目的から逆算する」の3つの方法がある。
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基準を作ったあとは組織が「正常」なのか「異常」なのか常にモニタリングをしましょう。地味ですが、重要な作業です。←前回これ
前回「モニタリングして、異常があったら(基準を外れたら)知らせる」という話をしました。
今回は異常を知らせた後の話をします。
【異常が出たらどうするか?】
モニタリングをして異常を発見した後はどうするか?当然何らかのアクションを取って、異常を正常に戻すために対処します。当たり前と言えば当たり前のことです。このためにわざわざ基準をつくってモニタリングしてるわけですから。
で、問題はこの後です。
『対処の後は対処した内容と結果をフォローしましょう』
要は、「異常が起きてるから対処しておけよー」で終わるのではなくて、「あれどうした?今どんな状態??」ってことも確認しましょうってことです。
異常が大事だったら別にこんなことわざわざ言わなくてフォローはするでしょうが、日常で起こる細かな異常は確認を忘れたり、つい怠ってしまうことがありがちですので、(私自身もそうですからね…)「異常が起こったら、その後フォローする」ってことは常に心がけておきましょう。
【「処置」をしたのか?「対策」をしたのか?】
じゃあ、フォローの時にどんなことをやるのか?という話ですが、普通は「何を、いつやって、どうなったか?」を確認すると思いますが、気を付けて欲しいのは「何を?」の部分です。
この「何を?」が…
『「処置」なのか「対策」なのかはきっちり確認しておきましょう』
「処置」と「対策」では全く意味が違います。品質管理とかをやられている方はよくご存じだと思いますが、「どういうこと??」っていう人もいるかと思うので説明しておきます。
まず「処置」ですがこれは…
『症状を抑えるために、とりあえず何かしらの対処すること』です。
一方「対策」ですがこれは…
『再発を防止するために、原因を調べて原因を潰しこむこと』です。
今私が虫歯の治療で歯医者さんに通っているので、”虫歯”に例えて説明しますね。
例えば、虫歯が出来たとします。歯に異常が発生しました。痛いです…。とりあえず、痛みを抑えないといけないので、痛みがひどいときは痛み止めの薬を飲みます。あと、虫歯の進行を抑えるために効果があるかどうかは分からないですが、歯磨きを入念に行って歯を清潔に保つこともしてみます。そんなこんなで時間が経ったら歯の痛みが無くなりました。日常生活には問題なさそうです。
これが「処置」です。
じゃあ、これで虫歯の問題は解決か?そんなこと無いですよね?虫歯は治っていないので、そのうちまた痛くなります。
じゃあ、どうするか?歯医者さんに行って虫歯の治療をしてもらわないといけません。「忙しい…」とか「面倒とか」「予約が取れない」とか言い訳している場合じゃありません。歯医者さんに行って虫歯そのものを無くさない限り同じことが繰り返されます。そして、繰り返すたびに症状はひどくなるでしょう。ということで、歯医者さんに行って虫歯の治療をしてもらいます。
これが「対策」です。
で、結局何が言いたいのかと言うと、
『問題の「処置」をしただけで、問題が解決したと思ってはいけません』
ってことです。
別に「処置」がいけないとは言っていません。これはこれで必要です。だけど、対処が「処置」で終わっているなら、「じゃあ、対策はどうしよう?」ってこともフォローしていかないと、いつまでたっても同じ問題に悩まされることになります。
だから、フォローをするときには、対処が「処置」なのか「対策」なのかしっかり確認して下さい。と言っているわけです。
【歯医者の話が出たので…】
ちなみに、歯医者の話が出たので最後に余談を…。
最近私は歯医者に通い始めたわけですが、実は虫歯は結構前からありました。でも、たまに痛む程度だったので、ついつい歯医者さんに行くのを先送りにしてました。痛みがあるときは痛み止めを飲んで処置してました。
で、このままだといけないので、時間を作って歯医者さんに行くと案の定「もう少し早く来てくれれば…」って言われましたよ…。結構ひどいみたいです。
あと、「定期的に健診に来て、歯に問題が無いかチェックしてくださいね」とも言われました。
これ、「もう少し早く来てくれ」=「処置しただけで、問題が解決されたと思うな」
「定期的に健診に…」=「モニタリングをして状態をチェックしろ」
っていうのと同じことを言われてるんですよね…。
つまり、私がこのメルマガで偉そうに書いていることを私は歯医者さんから言われているわけです。何ともお恥ずかしい話ですが、自分への反省・戒めと皆さんに反面教師にして頂きたいと思ってあえて書いてみました。(このネタは歯医者さんで治療を受けながら考えました)
ということで、今回はここまで。
次回は、フォローをどうやってやったらいいのか?って話です。
では・・・。