【MPメルマガ 第54回】<マーケティング編>パート12 『商品化』の5W1H ”なぜ?” ~その商品を買うとどんないいことがあるのか?~ (2016年1月12日配信分)
こんにちは、MPCの外山です。
よく考えたらこのメルマガ、発行を始めてからもうすぐ1年になります。読者の皆様のおかげで奇跡的に1年続いております(笑)ありがとうございます。
【これまでの話の流れ】
◆マーケティングとは『売り手と買い手のギャップを解消する活動である』
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◆まずは買い手の「よく分からない(買わない/買えない)」=『”売り物”のギャップ』を解決しよう
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◆『”売り物”のギャップ』を解決するためには、”売り物”を買い手が「よく分かる形にする」=『商品化』する
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◆『商品化』とは”売り物”の5W1Hを決めること。
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◆まずは自社の提供する機能(=売り物)に注目して”何を?”を考える。
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◆機能を見つけるためには「実績」と「やりたいこと」に注目する
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◆”何を?”を考えたら次は”誰に?”を考える。誰向けか分からないものは誰も買わない。
【その商品を買うとどんな良いことがあるのか?】
商品化の5W1Hですが、今回から3つ目の”W”「なぜ?買うのか」に入ります。
ここで考えて頂きたいことは、「お客さんがウチの商品を買うとどんな良いことがあるのか?」つまり、『お客さんのメリット』です。
当たり前のことですが、私たちは商品を買う(使う)ことによって、何かしらのメリットが得られるから、お金を払ってモノやサービスを購入するわけです。
例えば…
レストランで料理を食べる→空腹が満たせる。美味しいものを食べて幸せな気持ちになる。
高級車を買う→快適に車の運転が出来る。セレブな気持ちになれる。
マッサージを受ける→肩こりが治る。痛みが消えて爽快な気持ちになる。
こんな感じです。
【お客さんの『ベネフィット』を考えよう】
商品を買うことによって得られる「良いこと」や「メリット」のことをマーケティングの用語で『ベネフィット』と言います。直訳すると「利益」とか「価値」とかそんな意味です。マーケティングの本とか専門家の人とかは、当たり前のようにこの『ベネフィット』という言葉を使うので、この機会に覚えておいて下さい。
で、ここで一つ重要なことですが、
『お客さんはベネフィットがよく分からないものは買いません』
要は「これ買ったら(使ったら)どんな良いことがあるの?」という質問に答えられない商品はお客さんは買いません。
これはかなり重要なことです。ですので、お客さんのベネフィットはしっかり考えましょう。(特に広告を出す場合は、ここが”キャッチコピー”の肝になるのでしっかり考えておいて下さい。)
【『物理的ベネフィット』と『感情的ベネフィット』】
さて、このベネフィットですが、実は2種類あります。『物理的ベネフィット』と『感情的ベネフィット』です。それぞれどういうものかというと…
『物理的ベネフィット』
物理的に得られるベネフィットです。例えば、「空腹が満たせる」とか「肩こりが治る」とかです。主に論理面に訴えます。なので、ターゲットが法人とか理屈っぽい人とかマニアの人の場合は物理的ベネフィットをお客さんに訴求します。
『感情的ベネフィット』
感覚的・感情的に得られるベネフィットです。例えば、「幸せな気持ちになる」とか「自慢出来る」とか「安心出来る」とかです。主に感情面に訴えます。なので、ターゲットが個人とか初めて購入する人とかの場合はこちらを使ってベネフィットをお客さんに訴求します。
ちなみに実在する商品を例にあげて説明すると…
資生堂の”TUBAKI”の場合
『物理的ベネフィット』…「髪の芯までうるおって、パサつく髪がまとまる」
『感情的ベネフィット』…「日本の女性らしくなる」
こんな感じです。
で、この2種類のベネフィットですが、お客さんへの訴求の仕方や対象となるお客さんによって使い分けた方がよいのでどちらか片方だけでなく、両方とも考えるようにして下さい。
大抵どの商品も資生堂の”TUBAKI”のように両方のベネフィットが訴求されています。(個人的な感覚としては、ホームページやカタログでは物理的ベネフィット。CMやチラシでは感情的ベネフィットが訴求されることが多いように感じます。)
ということで、今回はここまでです。
次回は今回説明したベネフィットをどうやって考えればいいのか(見つければいいのか)?についてお話しします。
では・・・。