【MPメルマガ 第45回】<マーケティング編>パート4『商品化』という考え方 ~何かを買う時の前提条件~ その2 (2015年12月3日配信分)
こんにちは、MPCの外山です。
前回の”今日のひとこと”でも書きましたが、風邪をひきました。「風邪気味かな~」と思っていたら結構酷いやつです…。
(若干仕事に支障が…)
これから、風邪とインフルエンザが流行る季節なので、皆さんくれぐれも体調にはお気を付け下さい。
さて、前回ですが、『”売り物”のギャップ』について書きました。
今回からは『”売り物”のギャップ』を解消するためには、何をすべきなのか?
ということについて書いていきたいと思います。
1.『商品化』という考え方 ~何かを買う時の前提条件~ ←ここです
2.『商品化』を行うための要素 ~5W1Hの考え方~
3.ウチの売り物って何ですか? ~お客さんは「何を」買っているのか考える~
4.それ誰向けの商品ですか? ~どんな人が買うのか考える~
5.それ買うとどんないいことがあるんですか? ~お客さんのが買う理由を考える~
6.それどんな時に買えばいいですか? ~お客さんのニーズを考える~
7.それどこで買えるんですか? ~販売ルートを考える~
8.それいくらですか? ~販売価格を考える~
【どうして『”売り物”のギャップ』が発生するのか?】
前回『”売り物”のギャップ』について書きましたが、そもそもどうしてこんなことが発生するのか?それは…
『自分のところの”売り物”が”商品”になっていないから』です。
「???」よく分からないですよね?「”売り物”って”商品”のことじゃないのか?」って思われるかもしれません。が!この二つの概念は似て非なるものです。”売り物”≠”商品”です。(一般的には”売り物”=”商品”ですよ。ただ、私の中ではこの二つは違います)
じゃあ、何が違うのか?それを理解してもらうためには、”商品”とは何なのかを理解してもらわないといけないので、ちょっと説明します。
【”商品”って何?】
”商品”とは…
「商(商いをする)品(モノやサービス)」と書きます。
じゃあ、”商いをする”とはどういうことかと言うと…
「モノなりサービスなりを渡して、その対価を相手から頂く行為」です。
そして、この行為を行うためには、
「(渡すモノやサービスが)何なのか?誰に渡すのか?どうやって渡すのか?その結果(相手は)どうなるのか?」
といったようなことが決まっていないとダメです。
これらの前提条件があって初めて”商い”というのは成立します。
ということは、これらの前提条件が決まった
=『”商い”をすることが出来る形になった品』
を”商品”と呼びます。
【”売り物”との違い】
じゃあ、”売り物”とは何なのか?簡単に言ってしまえば、”商品”になる前の状態(商いの前提条件が決まっていない)を”売り物”と言います。
例えるなら、生米の状態=”売り物”、炊いたご飯=”商品”です。
生米が茶碗に盛られて食卓に出てきても「え?何これ??どうすればいいの???」ってなるじゃないですか。そんなものを出された方としては「”よく分からない”状態」になります。そして、食べてもらえません。
どんなに料理を出す側(売り手)が良いお米(”売り物”)を出しても、食べる側(買い手)がどうすればいいのかよく分からない状態になっているので(”売り物”のギャップが発生)食べてもらえない(売れない)ですよね。
要は、「”売り物”(お米)が、”商品”(炊いたご飯)の状態になっていないから食べてもらえない(”売り物”のギャップが発生=売れない)」わけです。
では、どうすればいいのか?「お米を炊けばいいです。炊いて、生米を炊いたご飯(商品)の状態にすればいいです。」
【『商品化』という考え方】
このように、”売り物”を”商品”にする行為を『商品化』と言います。もう少し詳しく言えば、『商品化』とは…
『”売り物”が何であって、誰に、どうやって渡して、結果相手はどうなるのか?』
ということを決めていくという行為です。
別の言い方をすれば『商品化』とは…
『マーケティングの根幹(方向性)を決める行為』です。
で、この『商品化』が出来ていないと、その後のマーケティング活動にどれだけ時間と費用を掛けても効果は薄いです。
例えば、
チラシを出しても(広告)、その中身が無ければ反響は薄いでしょうし、ターゲットを色々変えてみても(ターゲティング)、販売ルートを増やしても(チャネル)同じでしょう。ですので、今回のシリーズではこの『商品化』をどのように行っていけばいいのかに焦点を当てて色々と書いていきます。
(少しお詫びです。今回のシリーズの2回目で”商品戦略”がテーマです。と書きましたが、厳密に言うと、今回のシリーズで扱うテーマは一般的に言われる商品戦略とはちょっと違います。もう少し広い”マーケティングコンセプト”とかに近いです。)
ということで、次回からはどうやって『商品化』を行うのかについて書いていきたいと思います。
では・・・。