【MPメルマガ第320回】<物流編>世界を変えた魔法の箱 その6 ~コンテナ物流システム 2~(2019年12月4日配信分)

こんにちは、MPCの中の人です。

12月に入りました。今年もあと1か月です。
年末は毎年心が落ち着かない…

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中の人:「もう12月ですね~」

岡崎:「そろそろ今回のシリーズも終了か?」

中の人:「そうですね。多分次回かその次ぐらいには終わると思います。意外と話したいことが多いので、早速本題に入ります」

【コンテナで変わる港湾】

中の人:「世界中の海運会社がコンテナ事業に参入してくると世界各地の港もコンテナに対応出来るように変化し始めました」

内山:「具体的にはどう変わったんですか?」

中の人:「コンテナを保管場所やガントリークレーンを設置したコンテナ埠頭というものが出来ました。港側がコンテナ物流が出来るようにインフラを整えたってことですね」

岡崎:「海運会社がコンテナ船を入港させたくてもインフラが無かったら入港出来ないからな。そういえば、この時港同士でも競争があったんだろ?」

中の人:「そうですね。港としては出来るだけ多くの船に自分の港を使ってもらいたいですからね」

内山:「へー、港同士も競争するんだ」

中の人:「そりゃしますよ。ただ、どの港も順調にコンテナに対応出来たというわけでは無かったんです」

内山:「何か問題が?お金が無かったとか??」

中の人:「それもありますけど、もう一つ大きかったのは労働争議の問題です」

内山:「労働争議?」

中の人:「はい。前にも話しましたけど、コンテナ登場前の物流というのは極めて労働集約的でした。労働集約的ということは港で働く人たちも多いわけですよね?そこに『うちの港は率的なコンテナ物流に対応出来るようにます』って言ったらどうなると思います?」

岡崎:「そこで働いている人は仕事が無くなるから反発するわな…」

中の人:「だから、古くからある老舗の港ほど労働組合などからの反発を受けるわけです。とは言っても、コンテナ化は世界の流れなので世界中の港が次々とコンテナに対応していきます」

内山:「なかなか一筋縄ではいかなかったんですね」

中の人:「そうですね。港は港で大変だったみたいです。で、このような問題を解決しながらコンテナ化が進められると世界の港の勢力図は大きく変わりました。新興の港が次々と老舗の港に取って代わるようになりました」

内山:「新興の港?」

中の人:「シンガポール港やプサン港、ロッテルダム港などです。名前は聞いたことあるでしょ?これらの港はコンテナ化で一気に伸びた港です」

岡崎:「新興勢はしがらみが少ないから一気に伸ばすことが出来たのかもな」

中の人:「あとは立地の制約を受けなくなったことも大きいですね。いままで港というのは大都市に近い方が良かったんですけど、コンテナのお陰で輸送コストも時間も少なくなったから、大都市から離れていても十分に戦えるようになった。いずれにせよ、こうやって港が変わったお陰でコンテナはさらに普及していくわけです」

【規格化】

中の人:「一方、コンテナが普及するにつれてある大きな問題が持ち上がりました。それがコンテナの規格の問題です。それまでは各会社が自分たちが使いやすい大きさのコンテナを使っていましたが、コンテナが普及してくると、その違いが問題になってきます」

内山:「確かに、会社によってコンテナの大きさが違ったら不便ですね。A社のコンテナは3メートルなのにB社は5メートルってなっていたら扱いづらい…」

中の人:「そこで、ISOも巻き込んで国際的にコンテナの規格を統一することにしました。これも色々と議論があったようですが、結果的に20フィートと40フィートの2つになりました」

内山:「フィートって単位が分かりづらいな…」

岡崎:「20フィートが約6m。40フィートは約12m」

内山:「よく貨物列車にJR貨物って書いてあるえんじ色のコンテナが載っているのを見かけるんですけど、あれは何フィートですか?」

中の人:「正方形に近いやつですか?あれは10フィートです。だから40フィートコンテナはあの4倍の長さだと思ってもらえればいいです。ちなみに余談ですが、40フィートコンテナはコンテナの荷物の量を表すときにも使われます」

岡崎:「TEUって単位だろ?」

中の人:「そうです。物流業界では1TEU=40フィートコンテナ1本分という単位で荷物の量を数えます。例えば、『シンガポール港は1日〇〇万TEUの荷物を取り扱う』とか『〇万TEUの大きさのコンテナ船』といった感じです。多分この単位は来週使うので覚えておいて下さい」

【大量輸送~グローバル化の時代へ】

中の人:「港湾の整備が整って、コンテナの規格化も行われると世界は大量輸送の時代に向かいます。大体1990年代からの話ですね。その当りの話は次回話をします」