【MPメルマガ 第195回】<人材育成編>教育の波及効果 ~1人の人への教育が及ぼす影響~(解説)(2017年7月6日配信分)

こんにちはMPCの外山です。

7月に入りました。いよいよ夏がやってきます。というか、もう1年の半分が終わってしまった…。

時が過ぎる早さにあせりを感じている今日この頃です。

前回、人への投資の波及効果のお話をしました。(”人の波及効果”って言ったり”教育の波及効果”って言ったりして言葉が変わってややこしいですが、同じ意味です)
今回は前回の話の解説です。

【こんな経験はありませんか?】

前回の話ですが、”波及効果”なんて小難しい言い方をしていますが、別に難しいことではありません。至極普通の現象の話をしています。

例えば皆さんこんな経験はありませんか?
「研修に行った同僚が研修で得た知識を教えてくれた。で、それを試してみたら仕事が上手くいった」
「後輩社員(部下)に自分が先輩から教えられたことを教えたら、仕事が出来るようになった」
「学生時代に友達から勉強を教えてもらってテストを乗り切った」

似たようなことは結構日常的に起こってますよね?これが波及効果です。

当たり前のことですが、改めて考えてみるとこれって結構すごいことですよ。前回岡崎さんが言っていたように、1人に投資した金額の何倍もの効果が返ってくる可能性があるわけですから。(まあ、あの例は極端ですけどね)

【ある会社の現場班長さんとの話】

ここで私が実際に教育の波及効果を実感したエピソードを紹介します。私がコンサルになりたてのころの話です。

そのころの私は従業員数が100名弱のとあるメーカーさんの現場改善のコンサルをしていました。大抵コンサルに入ると現状把握のためにまずは現場を回って、現場のリーダーの人の話を聞いたりするのですが、その会社さんで何人かの現場の班長さんと話を聞いたところ、皆さんから調子の良くない会社特有の「今までこうやってやってきたから、改善してもしょうがない」といった雰囲気が…。

そんな中、1人変わった班長さんが…。とりあえずHさんとしておきます。Hさんは大人しい人が多いこの会社さんの中では自分の意見をガンガン言う異色の人でした。まあ、要は面倒くさい人でした(笑)

でも、逆に考えるとこの人は問題意識とやる気があったんですよね。だから、私は「この人の班を集中的に改善してやろう」って思って、Hさんに色々とアドバイスをしました。それこそ「あの作業台は位置を変えたほうがいいですよ」とか「ここが汚いので2Sしましょう」ってことから始めました。

改善しているうちにHさんは楽しくなってきたんでしょうか?そのうち、私の顔を見かけると「2Sのやり方教えてくれ」「作業レイアウトの作り方教えてくれ」みたいなことを向こうからどんどん聞いてくるようになりました。

さらに月日が経つと、「資料の作り方教えてくれ」「エクセルの使い方知りたい」「”経常利益”って何だ?”減価償却”って何だ?会計教えてくれ」って言い出しました。ここまでくると、私もプチ勉強会をやるようになりました。

そんなことをしばらく続けていると、面白い現象が起こり始めました。まず、Hさんの班の若い人が
自分から自分の担当工程の2Sをやり始めました。本人に話を聞いたら「H班長からやり方を教えてもらって自分でやってみた」とのこと…。Hさんの指導が良かったんでしょうね。その後、Hさんの班は劇的に改善が進みました。

話はここで終わりません。さらに面白い現象が起こりました。何が起こったか?
他の現場の班で改善が始まりました。Hさんが他の班長仲間に知識とノウハウを伝え始めたんです。
ここまでくると面白いですよ(大体1年ちょっとぐらい掛かったかな?)行く度に何かが変わってますからね。

Hさんとの事例はHさんの能力の高さのおかげでかなり上手く行ったケースですが、多かれ少なかれどの会社さんでも同じようなことは起こります。そして、こういう現象が起こり始めると会社は変わります。

【負の波及効果もある】

とは言っても、波及効果が逆の方向に働くこともあります。

悪いことが教育されると、悪い効果が波及します。残念ながらこういう事例も多いです。

上の例の会社さんは当初こうなっていましたね。それをHさんがひっくり返してくれたわけです。

【波及効果を生み出すにはどうすればよいか?】

じゃあ、波及効果を生み出すためにはどうすれば良いか?

1つの方法として、師匠と弟子の関係。教育係。メンター制度。トレーナー制度。QC活動。勉強会。こういったものを導入することによって波及効果を高めることが出来ます。

そう「先生を作る」ってことです。

次回はこの「先生を作る」って話をします。

では・・・。

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