【MPメルマガ 第120回】経営に役立つ?経済学の話 その3 ~金融政策の話の続きと日本の経済政策の話~(2016年9月20日配信分)

こんにちはMPCの外山です。

さーて、今週も小難しい経済の話ですよ。多分前回から頭が痛くなってきたでしょう。

早くいつもの2人を出せ?

いやいや、今週も2人はお休みですよ。今週も小難しい話に付き合って頂きます。

では、いきます。今回は前回の話の続きからです。

【「マイナス金利」という奥の手】

前回、金融政策として”量的緩和”の話までしました。

お金の量を増やして、「さあ!皆でお金を使いましょう!!銀行さんお金を(貸し付けて)供給して下さいね!!!」っていう流れでした。

ところが…。あれ?いまいち効果が薄い…。本来ならジャブジャブになったお金が出回って景気は良くなるはずだったんですが…。さて、困りましたよ…。お金の量を増やしても効かない…。金利を下げようにもすでに政策金利はほぼ0%です。

「もっと強い薬を打たないとだめか…」ついに日銀先生は奥の手を使います。新たな薬「マイナス金利」を投与することにしました。

「マイナス金利」って何かというと日銀に銀行がお金を預けると、”金利が取られる”っていう仕組みです。不思議な現象です。銀行に”預金”をしたのにお金を”取られて”しまいます。

我々で例えるなら…。
「株式とか不動産買っても値段が下がるかもしれないよな~。不安だし投資は止めておこう…。とりあえず、銀行に預金しとくか…。多少の利息は貰えるし…。」って思って銀行に預金しようとしたら、逆に手数料を取られてしまうようなものです。

要は、日銀からすれば「せっかく供給したお金をまた戻してくるんじゃない!貸し出せ、貸し出せ!!」って言いたいわけです。

ただですね。このマイナス金利という薬は副作用もあります。ある意味強引にお金を流通(貸し出し)させるので、銀行からすればリスクの高い貸し出しをしたり、金利を下げて貸し出しをせざるを得なくなる恐れがあります。(投資で得られる金利収入も減りますしね)そうなってくると、不良債権化したり収益が悪化したりして銀行の経営にマイナスの影響を与える恐れが出てきます。

血圧を上げる効果はあるけど、その分心臓や血管の負担も大きいですよ。みたいな感じです。

ちなみに、今週の半ばにこのマイナス金利をどうするか?っていう話がニュースで出ると思いますので、興味ある人は注目しておいて下さい。

ということで、金融政策の説明は以上です。”政策金利”だの”量的緩和”だの難しい言葉が出てきましたが、要は、世の中に出回るお金をコントロールするのが、金融政策だと思っておいて下さい。

【アベノミクスでやってきたこと】

で、以上を踏まえた上で今の日本の経済政策について話します。普通に話しても面白くないので、医療ドラマ風に説明していきます。

ここに20年以上低血圧の症状に苦しんでいる患者さんがいます。専門家はこの症状をデフレと呼びました。

そこに数年前、新たな医者が2人付くことになりました。まずは、「血圧を2%上げること」を目標に日銀という医者が”金融政策”という治療を行います。具体的には、”量的緩和”という薬を投与し血液の量を増やすことで、血圧を上がりやすくしました。過去の医者も同じような薬は投与しているんですが、今回は量が違います。人はこれを”異次元の金融緩和”と呼びました。

次に政府という医者が”財政政策”という治療を開始。金融政策で血がジャブジャブの状態になっているところに、主に”補助金”という薬を投与。「金融機関からお金借りて使ったら(ジャブジャブになった血を使ったら)補助金出易くなりますよ~」
なんて言ってみたりして、金融緩和の効果を高めます。身体に刺激を与えて(お金を使うきっかけを与えて)血流をよくしようとするのが狙いです。(これをやっておかないとせっかく増やしたお金を誰も使わないですからね)

まあ、正直なところやっていることは今までと変わりません。ただ、薬を今までよりも一気に投与したってだけです。今までは、「あんまり薬漬けにするな!」って言う人たちの声に押されて、中途半端に薬を使ったり、逆に本来投与しないといけないのに、逆に薬の投与を止める。ってことをしていただけです。(そもそも、そんなことをしてたから薬漬けになったわけですが…)

で、これでなんとかなるかな。って思ったんですが、いまいち上手く行きません。それで導入されたのが、今回の最初で話した”マイナス金利”です。

でもですね。ここまでやっても病気の症状は回復したかと言われると疑問なんですよね。じゃあ、なんで病気の症状が回復しないのかは次回説明します。

ということで、今回はここまで。

一応次回で経済の話は終了予定です。

では・・・。

メルマガ登録はこちら