【MPメルマガ 第18回】<コミュニケーション編>コミュニケーションの方程式 パート3 ~コミュニケーションの形の変化~(2015年6月24日配信分)

こんにちは、MPCの外山です。

先日メルマガの読者の方に「メルマガがっつり書かれているんで、頑張って読んでますよ」というようなことを言われました。

ありがとうございます!
ただ、ボリュームは多いですが、あまり気張って読むと大変なので、週刊誌のような感覚で流して読んで頂いて大丈夫ですよ。

移動中の電車の中で…。お昼休憩に…。喫茶店での息抜きに週刊誌替わりのMPメルマガです。

打倒フ○○デイ!!(笑)

冗談はさておき本題に入ります。

前回は、日本人のコミュニケーションの特徴についてお話ししました。
少しおさらいをしておくと…

日本:ハイコンテクスト文化(コンテクスト重視)
欧米:ローコンテクスト文化(コンテンツ重視)

でした。

今回の話の中心は、日本人のコミュニケーションの形の変化とそれによって発生していくる問題が今回の中心テーマです。

【コミュニケーションの形の変化】

では、どう変化しているのか?結論から言ってしまうと、

ハイコンテクスト文化からローコンテクスト文化に移行しています。

言い換えると、「言わなくても分かるだろ?」みたいな文化が成立しなくなっているということです。

分かりやすい例を言うと世代間の違いです。今40代の方が「当たり前」だと思っていることが、20代の人には「当たり前じゃない」ってことが結構あります。

例えば、40代の人が「酒の席で目上の人にお酒を注いで周るのは当たり前」と思っていても、20代の人は「え?何でそんなことするんですか???」って感じだったりします。

なぜ、このような現象が発生するのかというと、世代間でのコンテクストの共有が出来ていないからです。別に20代の人達は悪気があってお酌をしないわけではないです。前回お話しした靴を脱がない外国人と同じです。

【コンテクストが共有されない理由】

では、なぜコンテクストが共有されないのかというと、育ってきた環境が違うからです。

同じような環境で育ってくれば、同じような「考え方や価値観、経験」をするので別に意識しなくても、コンテクストは自然と共有されていきます。

一方、環境が違えば、違う「考え方や価値観、経験」をするので、コンテクストは共有されません。

そういう意味でいけば、世代間や男と女では育ってきた環境が違うので、コンテクストの共有が出来ていない部分が発生して、コミュニケーションが上手くいかないことがあるのは、当然と言えば当然です。

(昔SMAPの”セロリ”という歌で”育ってきた環境がちがうから~♪すれ違いはいなめない~♪”
という歌詞がありましたが、あれですあれ)

まあ、こんなことは多少なりとも昔からあるわけで、人類は古典に出てくる昔から「最近の若いもんは!!」って言ったり、「女(男)はよく分からん!」とか言ったりしているわけです。しかし、なんだかんだ言いながらも、根っこの部分ではある程度のコンテクストを共有出来ていたので、最初はケンカしても最終的にはそれなりにコミュニケーションは上手くいっていたわけです。

【ハイコンテクストからローコンテクストへの移行】

と・こ・ろが、最近は、そしてこれからはそうではないケースが発生します。

コンテクストの共有の問題は昔からあったわけですが、先ほども言ったように昔はそれなりにコンテクストの共有の幅が大きかったので、最初はケンカしても根本の部分は分かっているので、放っておいても最終的にはそれなりに上手くいきました。(最初は相手の言ってることは分かるけど、感情的に反発していただけだから、時間がたてば納得するとかそんな感じです)

図にすると昔はこんな感じです。

個人のコンテクスト | 個人のコンテクスト|個人のコンテクスト|個人のコンテクスト|
——————————————————————

共有されているコンテクスト

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ところが、これからはこんな感じです。

個人のコンテクスト |個人のコンテクスト|個人のコンテクスト|個人のコンテクスト|
——————————————————————
共有されているコンテクスト
——————————————————————

ちょっと極端ですが、分かりますか?昔と比べてこれからは、共有部分が減ってきます。

こうなってくるとどうなるかと言うと、そもそも根本が分かっていないので、最初にケンカをすると、放っておいたらずっとケンカをしたままという可能性が高くなります。

お酌の例で言えば、昔はお酌をしない奴に注意をしたとすると…

「いや、わかってますよ…。でも、何かあの人苦手なんですよね~」
みたいな感じだったものがこれからは
「え?何でそんなことするんですか??どうしてですか???」
みたいな感じになってくるということです。

この反応何かに似てませんか?前回お話しした「Why Japanese people???」って言ってくる外国人と同じです。要は、同じ日本人でありながら、異文化の連中とコミュニケーションを取るのと同じ状況になってくるということです。

【なんでこういうことになるの?】

典型的なハイコンテクスト社会(言わずもがな文化)だった日本でなぜこのような問題が起こるのか?ですが、キーワードは『多様化』です。そもそも日本はこの『多様化』という概念と縁遠い文化圏ですが、それが変わってきました。要因として考えられるのは…

①情報へのアクセス権を獲得した

小難しい言い回しをしてますが、「昔よりも多くかつ多様な情報を獲得出来るようになった。」ってことです。

少し余談ですが、

「じゃあ、情報が氾濫しているとか、情報量が多くなったって言えよ」と言われそうな気もしますが、微妙に意味合いが違うんですよね。

私がここで言いたいのは、インターネットのことですが、よくテレビとかでインターネットの登場で「情報が氾濫している」とか「情報量が多くなった」とか言われますが、インターネットは「情報そのもの」を増やしているわけではないと思うんですよ、ただその情報にアクセスする手段を提供しているだけであって、「情報そのもの」をインターネットが生み出しているわけではないです。ただ、インターネットの「先にいる人」にアクセス出来るようにしたっていうだけで…。

何らかの資源の「絶対量」(この場合は情報です)とそこへの「アクセス」への問題は分けて考えた方がいいと思うんですよ…。じゃないと問題の論点を見誤る可能性があるので…

スイマセン、話を元に戻します。

要は、「インターネットとか使えるようになったから、今まで知らないことを知ることが出来るようになりました」ってことです。今までは情報が少ないので、「そんなもんか」で納得してたのが、「あれ?おかしくないか?」みたいなことを考える奴が出てきたってことです。

②『多様化』を許容する文化や雰囲気が出来た

これはインターネットの登場よりももっと前から進行していたと思うのですが、「個性」を認める(むしろ促進する)文化が日本でも出来ました。

それまでは、「皆と同じ」を重視(今もしてますが)して、人と違うことをすることは敬遠される雰囲気がありましたが、「個性を伸ばす」とか「その人らしさ」みたいなことが許容されるようになってきました。

この文化が無いと、いくらインターネットとかで情報を仕入れて、今自分がいるコミュニティーと違う考え方や価値観があることを知っても、村八分になることを恐れて、コンテクストを共有し同化することになります。

ところが、多様化が許容されれば、無理やりコンテクストを共有する必要が無くなるので、コンテクストの共有の幅は少なくなります。

まあ、こんなところが、ローコンテクストに移行する理由かなと考えています。

ちなみに、また余談ですが、独裁国家を作る場合はこの2つの要素をつぶしてしまえばいいかなと思います。(またとんでもないことを話し始めましたが…)

いきなり文化は変えられないので、まずは情報統制をして情報へのアクセスを制限する。でも人は情報を求めるので、そこにまずは人々が受け入れやすい形で、独裁側の都合の良い情報を供給する(情報操作ってやつです)で、これをしばらく繰り返すと、人々は思考停止になるので、そこに価値観に影響を与える情報を流しこむ。こんなことをして、独裁国家は出来ていきます。

【これからの課題】

前回お話しした内容と重複しますが、最後にこれからの課題について第1回目で説明したコミュニケーションの方程式を使いながらお話しします。

前回お話ししたように日本型のコミュニケーションは

コミュニケーション=コンテンツ(小)×コンテクスト(大)
(コンテンツ<コンテクスト)

で成り立っていました。これが、今回説明したような動きが進むと

コミュニケーション=コンテンツ(小)×コンテクスト(小)

の関係になってきます。今までコンテンツの力が弱いのをコンテクストの力で補ってきたのですが、これからはこれが成り立たなくなります。

そうなってくると、コンテンツの力を高めないといけなくなってくるわけですが、正直日本人ってこれまでコンテクスト型でコミュニケーションを取ってきたので、コンテンツの力が弱いんですよね…。(よく言われるのが、ディベートが出来ないとかです。だから、テレビの討論番組とかを見てても、議題そのものを話し合うのではなく、気が付いたら最後にはお互いの人格批判になってたりします…)

だから、あえて自分達で意識してコンテンツを強くする努力をしないと、自然にはコンテンツの力は高まってきません。

と、いうことで、次回はコンテンツを強くする対策の話です。

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