こんにちはMPCの外山です。

前回予告した通り、今回から少しお遊びネタに入ります。

今回からのネタですが…。
今年の3月に配信して何故か好評だった歴史ネタの「真田丸を3倍楽しむ方法」
そして、9月に配信した経済ネタの「経営に役立つ?経済学」

この2つの”歴史ネタ”と”経済ネタ”を融合させたネタをやります!!

その名も『時代劇で経済を勉強しよう!』です!!!

「鬼平犯科帳」とか「暴れん坊将軍」などの時代劇で取り上げられる江戸時代。
「ちょんまげ姿のお侍が…」という古いイメージがありますが、実はこの時代の日本は
現代でも十分通用するかなり近代的な経済システムを取り入れていました。

ということで、今回からは「小難しい経済学の話を江戸時代をモチーフにして
面白おかしく解説しちゃおう!」という企画です。
(3ヶ月ぐらい暖めているうちに我慢出来なくなったので、突然始めました)

今回のネタの目的ですが、「江戸時代から経済を学んで経営に活かそう!」みたいな
高尚なことは考えておりません!前回の経済ネタのとき同様に目的は…。

男性の方なら…。飲み屋さんのお姉ちゃんに「わー!○○さん物知り~。すご~い!!」って言われる。
女性の方なら…。男性から「あの人知的だ!女子力高い!!」って言われる。

こうなることのみを目的とする下衆な企画です!!世の中上手く回すためには雑学大事です!!!
ですので、気楽な気持ちで読んでいって下さい。

なお、今回の企画は何回やるか未定です。
そして、いつもの2人は登場しません!先週秘密を話そうとしたので、制裁を加えます!!
(江戸時代で言えば奴らは”蟄居”です)

では、スタートです!

【石高制って何?~「何万石」ってどういうこと?~】

今から江戸時代の経済について話をしていくわけですが、江戸時代の経済を理解する上で
ひとつ理解しておかないといけないことがあります。それが江戸時代の基本「石高制」です。
「加賀百万石」とか「何万石の殿様」とか言いますよね?あれです。

”石高”とはお殿様の領地で取れる米の量を表す単位です。そして、その米がお殿様の収入です。
まあ、ここまでは皆さんよくご存知だと思います。問題は「1石ってどれくらいの単位なの?」ってことです。

”1石”とは「1人の人間が一年間に食べるお米の量です」
つまり、100石なら100人分のお米、100万石なら100万人分のお米が取れる領地ってことです。

一応このことを証明しておこうと思いますが、その前にお米を計る単位の説明をしておきます。
お米を計る単位として”合”というものがあります。これは「今日は3合お米炊いておこう」みたいな感じで今でも使いますね。
そして、1合枡10杯分で”1升”です。一升瓶の1升です。
で、一升瓶を10本集めると”1斗”になります。一斗缶ってありますよね?この辺りまでは今でもなじみがある単位です。

そして一斗缶を10個集めると”一石”になります。(kg換算すると150kgぐらいです)
つまり、”1石”=”1000合”です。ということは、人間は一年に1,000合のお米を食べることになります。
本当にそうなのか計算してみましょう。

個人差はありますが、大人が1日に食べるお米の量は約2.5合~3合くらいです。お茶碗換算すると5杯~6杯くらいです。
これを毎日食べるので、1年では約1,000合くらいになります。(3合×365日=1,095合)
どうやら1年で1石必要というのは正しそうです。

【取れたお米はどうするの?】

上で書きましたが、江戸時代のお殿様の収入はお米です。これを年貢としてお百姓さんから頂くわけですね。
年貢の率が40%だとすると(中学校ぐらいのときに四公六民とか習いましたよね?)1万石取れる領地の
お殿様は4千石を収入として得るわけです。ところが、ここで問題が発生します。

4千石ってことは重量換算すると6tぐらいあります。6tも米もらってどうするんですかね?
家来に分け与えてもかなり余ります。備蓄出来る量も知れてますし…。
それにお殿様の収入はお米という”穀物”です。収入が現物支給されているわけで、彼らには”現金収入”がありません。
現金が無いのにどうやって米以外のものを手にいれるんですかね?物々交換??それだと商人が大変です。

この問題をクリアするために、お殿様は年貢として得たお米を商人に売ることで現金化します。
(パチンコで取れた玉と同じ…、あ!これ言っちゃいけなかった…)
そして、この現金化のための取引をする場所が大阪にありました。蔵屋敷と言います。(パチンコ屋の裏にある謎の小屋と同じ…)

よく大阪を「天下の台所」と言いますが、この由来は米の取引が行われていて経済活動の中心地だからです。
ちなみに当時の経済活動の中心は大阪、政治の中心は江戸でした。(ニューヨークとワシントンの関係と同じです)

さて、殿様は米を大阪に持っていって現金化することで、現金を手に入れているわけですが、ここでまたもや問題が!

【「為替」という決済システム】

江戸時代には参勤交代という制度があったため、お殿様は江戸と自分の領地を行き来するという二重生活をしていました。
また、当時はお殿様の奥さんと子供は江戸に住まないといけない(人質にするため)というルールがありました。

ということは、江戸に住んでいる奥さんと子供に生活費を送らないといけません。(当然領地にもですけど)
ところがこれが問題です。今なら「パパ~、今月のお給料振り込んどいてね~」で済みますが、当時はそうは
いきません。普通に考えたら大阪で得た現金をえっちらおっちら東海道を運んで行かないといけません。

お殿様一家が使うお金は莫大なのですごく大変です。運ぶ人が何人要るんだ?って話です。
それに現金を運ぶのですご~く危険です。途中で盗賊にでも襲われたら大変です。警護をつけないと駄目です。
そうなってくると、現金の輸送コストがとんでも無いことになります。

この問題を解決するために考え出されたのが「手形」を使った「為替取引」という仕組みです。
現代の金融機関使った決済の原型がこのときには誕生していました。
ここまで来てやっと現代に通じる話が出てきましたね。

じゃあ、具体的に為替取引ってどうなっているのか説明します。

江戸に住んでいるお殿様の奥さんが江戸にある江戸屋で値段が10両する着物を買おうとしています。
でも、江戸の奥さんは10両の現金は持っていません。
一方その頃大阪では、年貢米を大阪にある河内屋に売って100両の現金を確保しました。

このとき普通に着物の代金を決済しようとしたら、現金を大阪から江戸まで運ばないといけません。
先ほども言いましたがこれは大変ですね。そこで、江戸屋は「私は10両を受け取る権利がありますよ」
ということを証明した証書=手形を発行してこれを大阪の河内屋に送ります。

すると河内屋では手形にもとづいて100両から10両を差し引く処理を行います。これで決済完了です。

便利でしょ?現金を運ぶために人手も要らないし、手形と一緒に印を提示しないと決済できないって
ルールにしておけば、盗賊が手形だけ盗んでも紙切れと同じですから盗難のリスクも減らせます。

ちなみに、この仲介をしていたのが時代劇に登場する”両替商”という人たちです。

この仕組み、現代の決済システムと同じです。手形が”電子データ”、手形を運ぶ人が”通信回線”に
変わっただけです。本質的には同じ仕組みを利用して我々の現代の経済活動は成り立っています。
このように、江戸時代には基本的な経済の仕組みが出来上がっていたので、時代劇の世界を学ぶことで、
小難しい経済学のことが学べてしまうんですよ!

ということで、時代劇によく出てくる江戸時代をモチーフにして経済学を学んでしまおうというのが
今回の企画の趣旨です。

次回は意外とみんな知ってるようで知らない通貨の話です。

では・・・。

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