こんにちはMPCの外山です。

最近やることがちょこちょこあってメルマガの配信が後手後手に
回っております。

とは言え、配信しないわけにはいかないので、今回も頑張ります!

前回から始まった<戦略編>ですが、内容を説明しておきます。
(前回の繰り返しになりますが、ご容赦下さい)

【<戦略編>の内容】

さて、新シリーズ<戦略編>ですが内容を簡単に説明すると、
私が実在する企業を勝手に分析して、
「たぶん、この会社はこうやって儲けてますよ~」ってことを発表する場です。

かっこよく言えば、ケーススタディーってやつですね。

今回のシリーズを読んで、皆さんが「あ!これうちも使えるかも」って思って
くれるようなことがあればうれしいです。

ただ、今回のシリーズに書く内容はあくまで私の「個人的意見」ですので、その辺りご注意下さい。

シリーズ全体の説明はこれぐらいにして、前回の内容の解説をしたいと思います。

【アフターマーケット戦略】

「アフターマーケット戦略」なんて横文字を使われるとなんとなく難しい気がしますが、
要は「最初のハードは安く売っておいて、その後で使う消耗品やサービスで儲けてやろう」という
戦略です。

前回の事例で上げたプリンターが典型的な例です。なので、私はこの戦略を別名
「プリンター商法」と言っています。
(タイトルも最初プリンター商法って書こうと思ったんですが、何となく表現が嫌らしいので変えました)

この戦略は「最初は損しても、全体として儲かればいいや」という発想で成り立っています。
前回の事例で言えば、
「プリンターは利益少なくても、インクで儲ければいいか」
「パワーショベルは赤字ギリギリだけど、そのあとメンテ費用が入ってくるからいいか」
「飛行機本体で出た赤字分、きっちりそのあとの保守契約で回収してやろ」
という発想です。

なんとなくですが、こういう発想でビジネスを行う会社さんって増えてきているような気がします。
大きな話ですいませんが、インフラ系のビジネスなんかはインフラ設備だけ売って終わりじゃ
なくて、その後の保守とか教育とかも含めてパッケージで契約することが多いです。

例えば、鉄道なんかだと、以前は鉄道車両のみ売って終わりだったのが、
運行管理システムとか人材教育とかもセットで海外に売ったりしています。


【製品やサービスの付加価値はどこで付くのか?】

経営学の理論に「スマイルカーブ」という考え方があります。説明すると…。
(製造業さんの場合が説明しやすいので、製造業の例で説明しますね)

ビジネスのプロセスは…

企画・開発→購買(仕入)→生産→販売→アフターマーケット(アフターサービス)

こんな流れで進んでいきます。で、この中で一番付加価値が高いのはどこでしょうか?

付加価値って言葉だと難しいので、「お客さんはどのプロセスにお金を払っているのか?」って
考えてみましょう。

スマイルカーブ考え方では最初の「企画・開発」と最後の「アフターサービス」の付加価値が高いと
考えます。要は「より多くお金が取れる」ってことです。
皆さんも便利な機能が付いている製品とか、買った後のサービスが充実している商品には
「ちょっと高いけど、お金払ってもいいかな?」って思いますよね?あの感覚です。

この付加価値の額を線でつなぐと両端が高くて中央が低いカーブを描くので
「スマイルカーブ」と言います。

今回紹介した「アフターマーケット戦略」はこの考え方を利用したものです。


【アフターマーケット戦略のメリット】

この戦略のメリットは「1人のお客さんから継続的に安定した収入が得られる」というところにあります。

前回の事例で言えば、プリンターなりパワーショベルなり飛行機なりを売っているだけでは
”売れたときだけ収入が入るがその後はゼロ”になってしまいます。

でも、消耗品なりアフターサービスなりも売ることが出来れば、継続して安定的に収入を得ることが出来ます。
単価で言えば少ないのかもしれませんが、商売をするに当って安定的な収入が入るってことは
大きな魅力です。しかもアフターマーケットの商品は付加価値が高い=利幅が高いので、なお魅力的です。

経済学の話でも触れましたが今は需要<供給になっているので、ものが売れにくいです。
場合によっては価格競争に巻き込まれて利益が少なくなってしまいます。
そんな状況に対応する一つの策が今回の「アフターマーケット戦略」です。


【アフターマーケット戦略のポイント】

で、今回の戦略を採用するに当ってのポイントはは2つです。
一つ目は、「最初の商品(ハード)は安く売る」ってことです。

そもそも、今回の戦略は最初の入り口となる商品を買ってもらえることが大前提です。
(プリンターが売れなかったらインクなんて買ってもらえませんからね)

まずは、商品を安く売ることでその後に続く商品を売るための入り口を確保することが重要です。

ただ、別に安売りしなくても買ってもらえるなら値段を下げる必要はありませんよ。

二つ目は、「アフターマーケット商品の原価は低く」です。

アフターマーケットの商品が高く売れたとしても、その原価が高かったら利幅は減ります。
ですので、アフターマーケットの商品の原価は出来る限り抑えましょう。

複数の商品で消耗品を共通化するとか、サービスの手順等を標準化するとか
出来るだけ手間とお金を掛けない方法を考えることが必要です。

ちなみに、入り口のハードがたくさん売れると、アフターマーケット商品の需要も増えるので、
スケールメリットが働いて原価は低くなっていきます。
(このあたりも、ハードを安く売る理由かなと思っています)

【アフターマーケット戦略の注意点】

ただ、今回の戦略を採用するにあたっては注意すべきポイントがあります。それは…。
「アフターマーケットの商品を他社に取られないようにする」ってことです。

プリンターの例で言えば、
「プリンターだけ買って、インクは他のメーカーの廉価版を買う」
ってことをされたら、プリンターのメーカーさんは儲けが無くなってしまいますよね?

なので、この戦略を取る会社さんはアフターマーケットを守るために、様々な対策を行っています。
プリンターで言えば、「純正品じゃないとエラーが出るようにする」とかです。
(廉価版のインク使うと変なメッセージ出ますよね?あれです)

他にも…
「純正品以外の部品を使ったら製品の保証はしない」(コマツが確かこれです)
「特許とかの知財で保護する」
「自分で勝手に直せないようにする」(iphoneとかはこれです)

などなどの防衛策を取ることが大切です。とはいえ、この辺りはイタチごっこになるんですけどね…。

ということで、以上がアフターマーケット戦略の説明です。
事例は大きな会社さんばかりでしたが、小さな会社さんでも取り扱っている商品や
工夫次第では応用出来るところもあると思いますので、もしよければ参考にして下さい。

次回はファストフード店の話をします。
では・・・。

メルマガ登録はこちら