こんにちはMPCの外山です。

昨日は祝日だったので、今週は金曜日配信です。

経済学の話も今回で最後です。
やっと小難しい話から開放されますね。

前回はマイナス金利まで導入したのにいまいち症状が回復しないって
話で終わりましたね。今回はじゃあなぜ回復しないのか?って話です。

【”財政政策”と”金融政策”は対症療法】

前回の医療ドラマ風の例え話を読んで、
「でも、これって症状を改善させる薬打ってるだけで、根本的な治療はしてないよな…」
って感じられた方いませんか?

そうです。その通りです、低血圧の症状の原因がなくならなければ
体調は本当に解決したとは言えないですよね。

これまで説明してきた、財政政策とか金融政策っていうのは、
根本的な対策じゃなくて、「とりあえずの処置」対症療法なんです。

とりあえず、対症療法で当面の問題を緩和して、時間を稼いでいる間に
原因に対する対策を行わないといけないんです。

じゃあ、その原因とは何なのか?

【お金を使う先がない=需要がないという病】

不景気とはお金が回らない状況のことでした。ということはお金が回る状態にして
あげればいいわけです。でも、そのためには「お金を使う先」が無いといけない訳です。

お金を使う先があるから、ものが売れて、会社が儲かって、自分もお金が手に入って
さらにそれを他のところに使って、他のところの人が儲かって…。っていうサイクルが回るわけです。

でも、日本には(というか先進国には)このお金を使う先がないわけです。
つまり、「需要が無い」ってことです。これが、根本的な原因です。

高度経済成長期のときは需要>供給になっていました。だから、景気が良かったんです。
でも今は需要<供給の状態です。だから、不景気です。

この状況を打開するための方法は2つです。「需要を増やすか」「供給を減らすか」です。
でも、供給を減らすことは現実的に不可能です。供給を減らすってことは今ある会社を潰すってことですからね。
それに、国内の供給を減らしても多分減った分は輸入で補うので、恐らく効果は少ないでしょう。

となってくると打てる方策は「需要を増やす」です。そして、この「需要を増やす」政策のことを
”成長戦略”と言います。

【成長戦略】

今後伸ばす産業に対して集中的にお金を投資して経済を成長させよう、需要を作ろう。という政策を成長戦略と言います。
安部さんがよく言ってますね。でも、これも別に新しいことではないですよ。昔からやってます。
一応日本の歴史を振り返ると…。

まず、明治時代に工業化を行うために政府が軽工業(繊維・紡績)にお金を投資しました。
その結果日本の経済は繊維紡績業を中心に発展しました(富国強兵の”富国”ですね)

戦後は繊維紡績業から自動車・電機に資金を注ぎ込みました。結果はご存知の通りです。

じゃあ、その後は??

産業というのはおよそ60年周期で寿命が来ると言われています。
この60年の根拠ですが、たぶん人間の寿命=ライフスタイルが関係していると思うんですよね。
要は、世代交代が起こるとライフスタイルも変わります。ライフスタイルが変わると、当然需要も代わります。
それに対応して、経済も変わらないといけないんですよ。それを怠ると需要<供給になってしまいます。

だから、本当は成長戦略をとらないといけない(いけなかった)んですよ。

ちなみに、今も成長戦略はあるようです。ただ、「医療・航空・次世代自動車・観光・農業・介護福祉」みたいに
なっていて絞り込めてない気がするんですよね…。「ほぼ全産業やないかい!!」ってつっこみたくなります。
(ま、いろいろ事情はあると思いますが…)

【経済政策とは】

全4回に渡って経済政策についての話をしてきたわけですが、覚えておいて頂きたいのは、
「経済政策とは環境を整えるだけのもの」ってことです。

財政政策にしろ金融政策にしろ成長戦略にしろ、結局のところは経済を回復させるための
きっかけを作っているに過ぎません。だから、「国が経済政策を取ったら自動的に経済が回復する」って
いうものではないです。

「補助・助成制度を利用してみる」とか「低金利で借入をして投資・借り換えをしてみる」とか
「新しい需要を探してみる」とかそういう努力を民間でもすることが必要です。
たぶん、儲かっている会社とかは経済政策で生まれたきっかけを上手いこと利用して
いるんだと思いますよ。

とにかく、「景気が悪いからだめだ…」とか「国が何とかしてくれ…」って言っているだけで、
ただ口を開けて待っているだけでは、いつまでたっても経済は回復しません。
我々も出来ることから努力をしないと。

ということで、経済学の話は一旦終了です。
最後はちょっと駆け足だったので(成長戦略の部分とか)また機会があれば
書きたいと思います。

次回からは新シリーズ<戦略編>スタートです。
(いつもの2人も戻ってきます)

では・・・。

メルマガ登録はこちら