こんにちは、MPCの外山です。

ものづくり補助金・持続化補助金と2大補助金の申請が終わりました。
(持続化補助金は5月13日締切です)

なんだかんだで今年も多くの事業者様の申請のお手伝いをさせて頂いていた
わけですが、今回良かったのは皆さんに
「経営計画書を書くことで事業の見直しが出来て良かった」
と言って頂けたってことです。いつも言っていることですが、これだけでも
大きな成果だと思います。

もちろん皆さん真剣に取り組んで頂いたので、是非採択になって欲しいですけどね。

では、今回も前回までのおさらいから始めます。

【前回までのおさらい】

”組織”と”集団”は違う
      ↓
”集団”に「目的の共有」「役割」「行動の統制」が伴ったものが”組織”
      ↓
強い組織ほど「目的の共有」がされている。(詳しくは第72~第77回参照)
      ↓
組織の中では「役割」が大切。「きちんとやるべきことを決める・伝える」
       ↓
「役割」を決めるときには、「やること(責任)と、それをどこまでやれるのか(権限)」をセットで決める。
      ↓
”組織”の条件の3つ目は「行動の統制」。「行動の統制」=管理がされていること。
自由闊達な組織だからと言って管理がされていないわけではない。
      ↓
管理を行うためには、判断基準を設けることが重要←前回この話

前回は、「判断基準が無ければ管理は出来ない」という話をしました。
今回はその”基準”をどうやってつくったらいいのか?ということを書いていきます。

【基準のつくり方】

さて、今回のテーマの基準のつくり方ですが、これにはいくつか種類がありますので、
まずはそれを紹介したいと思います。

①過去の実績を基準にする方法
②他社や業界を基準にする方法
③目的から逆算する方法

この3つの方法が大体オーソドックスなやり方です。それぞれ詳しく説明していきます。

【①過去の実績を基準にする方法】

上で紹介した3つのやり方の中では一番やり易い方法です。
過去の実績を振り返って、その平均値やベスト値を基準にする方法です。

例えば、”不良率”の管理基準をつくろうとした場合は、まず過去の不良率の実績を調べます。
そしてその実績値から平均値やベスト値を求めてそれを基準とします。

やることはこれだけです。過去の実績が分かればやることは簡単です。

この方法のメリットは、「比較的簡単に基準値を設定することが出来ること」と
「過去の実績を参考にするので、実現性が高いこと」です。

ただ、デメリットもあります。あくまで自社の過去の実績を元にするので、
「過去の実績が悪かった場合、悪い水準で管理をすることになる」
ということになります。

例えば、業界平均の不良率5%に対して自社の実績が10%だった場合
基準値を10%に設定してしまうことになるので、この基準値を使っている限り
低いレベルでの管理を行うということになってしまします。

とは言え、基準を決めやすいですし、実現性も高いのでこれまで管理を行ったことが
無い場合や、とりあえず今までの水準を維持出来ればいい場合にはおすすめの方法です。

【②他社や業界を基準にする方法】

①の方法が「自社(内部)」を基準にするのに対して、こちらは「他社(外部)」を基準とします。
やることは①とほぼ一緒です。
ただ、元となる情報を外部から取ってこないといけません。
”ベンチマーク”と言われる方法はこの方法を指すことが多いです。

メリットは「他社に遅れを取らない」とか「自社の水準を向上させることが出来る」とかですね。
あと、競争心が強ければ「モチベーションの向上」にもなります。

ただ、この方法で難しいのは「基準とする他社の選び方」と「情報の入手」です。
他社を基準にするのはいいのですが、選んだところのレベルが低いと自社のレベルも落ちます。
逆に他社のレベルが高すぎると実現性が無くなります(しょっちゅう異常が出ることになります)

そもそも参考にする情報が手に入るのか?といった問題もあります。
提携関係なら情報も取れるでしょうが競合関係にある場合は情報の入手に苦労します。

あと自分の会社が業界のトップ企業だった場合は参考になる情報が無いので、
(自分のところのレベルが一番高いはずなので…)①か次の③の方法を使うことになります。

【③目的から逆算する方法】

①②が「現状」を正とするのに対して、これは「あるべき姿」を正とします。
「○○の目的を果たすためには、▲▲のことをやらないといけない、そのためには…」
という発想で基準をつくっていきます。(ロジシン編でやった”だからどうする?”の繰り返しです)

例えば、不良率の例で言うと…。
「利益を100万円上げたい」→「不良品の発生を抑える必要がある」
→「不良率が1%上がると25万円損金が出る」→「不良率は4%減らす必要がある」
→「現状の不良率は10%だ」→「じゃあ、6%に抑えるように管理する必要がある」

簡単に言ってしまえばこんな感じです。

メリットとしては、「管理の目的が分かり易い」というのが最大のものです。
(目的から逆算するので当たり前ですが…)
要は「何のために管理するのか?されるのか?」ということが分かり易いってことです。
あと、「周りの状況に振り回されない」ってこともメリットです。①②の方法だと、どうしても
他社とか過去の状況に引っ張られて「ゆでガエルの論理」になってしまう恐れが出てきますからね。

デメリットとしては、「とにかく手間が掛かること」です。基準値を設定するまでに色々と考えないと
いけないことや、調べないといけないことがあります。しかも、設定した後に実現性を考えたら
もう一回見直しなんてこともあるのでやたらと手間は掛かります。

今回は”定量的”な基準を例にあげて説明をしましたが、”行動基準”みたいな
(例えば以前書いたディズニーのSCSEみたいなもの)
”定性的”な基準でもやり方は一緒です。

ということで、今回は基準のつくり方の話でした。
次回からは基準をつくった後の段階「モニタリング」の話をします。

では・・・。

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