こんにちは、MPCの外山です。

今年の大河ドラマは「真田丸」です。以前今日のひとことでも書きましたが、毎週楽しみにしております。
このメルマガの読者の方の中にも「見てるよ!」って方がいるのでは?

この「真田丸」ですが…。
「長澤まさみちゃん綺麗だな~」とか
「真田幸村が徳川家康に”倍返しだ!”って言ってくれないかな~」とか(絶対に言わないと思いますが…。)
そんなこと言いながら、ぼーっと見てるだけではもったいないです。

このメルマガの読者の方なら折角の機会なので、このドラマを何かを学ぶきっかけにしましょう!

と言うことで、今回から真田丸を題材に経営について学ぶ「真田丸を3倍楽しく見る方法」をお送りします。
胡散臭い本みたいなタイトルですが、中身は真面目にやるつもりです。
あと、タイトルの横に”前編”と書いてありますね。嫌な予感がした方、鋭い!
そうです、このテーマは話が長くなります。3回ぐらいはこのネタを強引に引っ張るつもりです(笑)


【「愚者は経験に学び、賢者は歴史から学ぶ…」】

「愚者は経験に学び、賢者は歴史から学ぶ…」という言葉があります。
「賢い人は自分の経験だけでなく、歴史(他人の経験)からも学ぶよ」という意味だと解釈しています。
結構歴史の勉強をすると、色々と今の自分に役立つことを知ることが出来ます。
(学校の勉強だと面白くないですが、自分でやってみると結構面白いです。)

今回の「真田丸を3倍楽しく見る方法」は一応真田家をモチーフにはしますが、
あまり細かい話とか具体的に「ここが、こう勉強になる」という話には立ち入りません。
どちらかと言えば「へー、歴史ってこう解釈したら現代にも使えるじゃん」という
感覚が分かって頂ければいいかなと思っています。

ちなみに初回の今回はあまり真田家については触れません。今回のシリーズを読むにあたって必要な
予備知識の話(戦国時代の言葉を現代に置き換えるとどうなるか?)が話の中心です。

【戦国時代を学ぶ上で重要となる言葉”家”】

戦国時代の出来事を現代に置き換えるにあたって、まず頭に入れておいて頂きたい前提があります。
それが「”家”という言葉の意味です」。

真田丸でも初回から…
「真田の”家”を守るぞ」というようなセリフがよく出てきます。
この”家”なる言葉ですが、現代の”家”とは違います。現代の感覚でこのセリフを聞いても、実はその重みが分かりません。

ご存じの方も多いかもしれませんが、真田は徹頭徹尾”家を守るため”の行動をします。
「何でそこまでするの?」って思うことをどんどんやってきます。
現代の感覚で”家”という言葉をとらえていると、この「何で?」つまり真田の行動の目的がいまいち理解出来ないので、
面白さが半減です。(別に真田に限ったことではなく、江戸時代までの日本史全部に言えることですが…)

【”家”とは何を意味するのか?】

では、当時の”家”を現代に置き換えるとどうなるのか?

『”家”=会社やお店』

こういう感覚です。現代の感覚でいくと”家”=”家族”で、構成メンバーとしては、
親・子供・配偶者・祖父母・兄弟姉妹で、大体2親等ぐらいまでですが、
戦国時代(厳密には古代~江戸時代まで)の”家”とはこの家族に加えて、その家で雇っている女中や使用人などの
血の繋がりの無い人(雇用している人)も含みます。(親戚一同も入ります)

ですので、感覚としては家族ではなく現代でいうところの”会社”や”お店”のような”組織”の感覚です。

こう考えると、「”家”を守る」というセリフの重みが分かりますよね?「”家”を守る」とは
現代で言うところの「会社(組織)を守る」と言う感覚と同じです。

もし、現代と同じ感覚だったとしたら、真田家(真田昌幸=幸村パパ)は「娘を人質に出す」「母親を人質に出す」
「あげくの果てには息子も人質に出す」「主君をころころ変える」「德川家に噛みついてみる」
なんてなりふり構わない行動は取ってないはずです。

”家族”を守るのであれば、こんなことはせずに「家族を連れて山奥に逃げて、百姓としてひっそり暮らす」
という選択をする方がはるかに良いです。でも、実際には”家”は家族の意味ではないので、
あの手この手で生き残りを図るわけです。
もし、”家”が滅んだら家族だけでなく、雇っている人達も路頭に迷わせることになるわけですから。

こういう観点で真田丸を見ると…
『地方の中小企業があの手この手で生き残りをかけていく物語』
に見えてくるはずなので、面白いと思います。要は、「戦国時代版下町ロケット」です。


【”大名”とはどういう存在なのか?】

さて、一応最も重要な”家”という言葉については説明しましたので、次は周辺環境を理解するために
”大名”という言葉を現代に置き換えてみたいと思います。

真田家は周辺を有力な”大名”に取り囲まれています。”織田””徳川””上杉””北条”この大名たちに
東西南北を囲まれているのが真田家です。

この”大名”ですが、現代に置き換えると…
『大名=企業グループ』です。

ここで少し歴史の豆知識ですが、一般的に大名の家臣は大名の”部下”だと思われています。
例えば、「羽柴秀吉は織田信長の部下」みたいな感じです。まあ、間違いではないと思うのですが、
私の解釈ではちょっと違います。

なぜなら、”家臣”と呼ばれている人達はそれぞれが独立した”家”を持っているからです。
羽柴秀吉は織田信長に仕えていますが、彼は”羽柴家”という家の当主でもあります。
要は「織田信長に仕えながら、”羽柴家”も運営していかないといけない」ということです。

これ現代に置き換えるとどうなるかというと…。
『”羽柴家”は”織田家”の傘下にある系列会社』
です。

現代の企業に例えると…。
(とりあえず日立製作所にします。皆さん”♪この~木、何の木♪”のCMを思い浮かべて下さい。)

日立製作所=織田家
日立金属=羽柴家
日立建機=明智家
日立造船=柴田家

みたいな感じです。
(何なら「インスパイア・ザ・ネクスト 日立グループです」も「天下布武 織田家です」ってしてもらってもいいです)

この考え方でいくと、戦国時代とは…
『大企業グループ(大名)が他の会社(家)を系列組織に入れて(支配)勢力を拡大していく時代』
ということです。そして真田家のような中小企業はその中であの手この手で生き残っていこうとします。

【その他の言葉を現代に置き換えてみる】

長くなっていますが、あと少しです。ここからは、その他の言葉(よく出てくる言葉)を現代に置き換えるとどうなるか簡単に説明します。

<当主・殿様=社長>
それぞれの”家”のトップを当主とか殿様と言います。つまり会社の社長です。これが、グループの社長に
なると呼び方が”上様”とか”御屋形様”になります。

<嫡男=次期社長>
”嫡男”とは後継者のことなので、現代に置き換えると”次期社長”です。
(ちなみに、必ずしも”嫡男=長男”ではありません。例えば、徳川秀忠は3男ですし、織田信長も長男ではないです)

<家督=経営権・代表権>
「家督を継ぐ」とは「経営権・代表権が渡される」と同じ意味です。ちなみに、この家督争いでごたごたがよくおきます。
(現代で言うと某家具屋で起こったことと同じようなことがよく起きていました)

<同盟関係=提携>
同盟関係は今で言うところの”業務提携”と同じです。

<○○の側に付く=○○の系列に入る>
「織田に付く」と言えば「織田の系列下に入る」ですし、「上杉に付く」であれば「上杉の系列下に入る」です。

<婚姻関係=資本関係>
「娘を嫁に出す」「嫁を娶らせる」などは、「資本関係をつくる」というのと同じ意味です。

<人質=担保・保証>
同盟関係や誰かの支配下にはいると、”人質”というのを要求されます。これは現代の”担保・保証”と同じ
機能があります。ただし、青年男子の場合は”出向”という意味合いもあったりします。

<領地=市場>
それぞれの武将が納めている領地は”市場”、そこから得られる年貢は”売上”だと考えて下さい。

いろいろ書きましたが、とりあえずこんな感じです。次回から真田家に起こった出来事と
真田家の行動の意味について解説していきますが、今回説明した予備知識が無いと
訳が分からなくなるので、長々と書きました。

では、次回から「戦国時代の中小企業である真田家がその生き残りのために
何をして、どうなったのか?」を書いていきたいと思います。

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