こんにちは、MPCの外山です。

宣伝です!

2月16日に浜松市で下記の通りセミナーを開催します。

開催日時:2016年2月16日(火)14:00~15:30
開催場所:えんてつビル貸会議室(遠鉄百貨店新館9F)
〒430-8655 静岡県浜松市中区旭町12-1 遠鉄百貨店新館
会場URL:http://hall.entetsu.co.jp/meeting.html
テーマ:【製造業向け経営セミナー】下請型製造業は「何を?」売っているのか?
募集人数:5名
参加費:3,000円

詳細は当事務所のHPからご確認頂けます。
宜しくお願い致します。

では、本編に入ります。
シリーズの終盤に入ると、毎回長くなりますが、今回も少々長めです。

【これまでの話の流れ】

◆マーケティングとは『売り手と買い手のギャップを解消する活動である』

◆まずは買い手の「よく分からない(買わない/買えない)」=『”売り物”のギャップ』を解決しよう

◆『”売り物”のギャップ』を解決するためには、”売り物”を買い手が「よく分かる形にする」=『商品化』する

◆『商品化』とは”売り物”の5W1Hを決めること。

◆まずは自社の提供する機能(=売り物)に注目して”何を?”を考える。

◆機能を見つけるためには「実績」と「やりたいこと」に注目する

◆”何を?”を考えたら次は”誰に?”を考える。誰向けか分からないものは誰も買わない。

◆”誰に?”の次は”なぜ?”=『ベネフィット』を考える。お客さんに商品のメリットを提示しよう。

◆”いつ?”を考えて、『どんなときに使う(買う)ものか?』を明確にしよう。

◆”どこで?”=『お客さんをどういうルートで商品にアクセスさせるのか』を考えましょう。

◆”いくら?”=『価格は”限界利益”を基準に考える』

前回はマーケティングの話はしていません。ほぼ会計の話でした。
ですので、今回は話を戻します。

【商品の役割を考えよう】

さて、今回のシリーズでお伝えしてきた『商品化』もいよいよ仕上げの段階です。

これまでで、商品の形は出来てきたので、最後に仕上げとして前回お話しした
価格設定の考え方も参考にしながら値段を付けましょう。
”5W1H”の最後の”H” ”いくら?”です。

「よし!じゃあ、いくらにしようかな…」といきなり価格を決めようとした方。ちょっと待った!
折角ここまで色々と考えてきたので、最後にもう一つ考えてみませんか?

今まで考えてきた商品の『位置付け』を考えてみましょう。言い換えれば、
『商品の役割』です。

「え?商品の役割??売上を上げることじゃないの???」と思われるかもしれません。
まあ、それもそうなんですが、実はそれ以外の役割があります。

【商品の役割って何?】

実は世の中で売られている商品にはそれぞれ役割があります。

大雑把に分けると…

①集客用の商品(参入用)
②固定費回収用の商品(事業継続用)
③儲けを出すための商品(利益創出用)

こんな感じです。②はあったりなかったりですが(③が兼用している)、大抵マーケティングが上手いお店や
会社には①と③があります。

皆さん良くご存じの例で言うと…

ドモホルンリンクル場合は、”無料おためしセット”が①、その後の化粧品セットが②③です。
キヤノンの場合は、”プリンター”が①、”インクカートリッジ”が②③です。
トヨタの場合は、”プリウス/アクア”が①、”クラウン”が②、”レクサス”が③です。
(と、勝手に分析しています)

で、このそれぞれの役割を決めるのが「価格」です。それぞれの特徴と価格の付け方について説明します。

【集客用の商品】

目的は「集客」です。早い話が宣伝用の商品です。
言い方は悪いですが、これを”撒き餌”にしてお客さんを集めます。

そのうち広告編をやったらまた話しますが、あらゆる広告方法の中で一番良いのは
「お客さんに実際に商品を使ってもらうこと」です。
それを実現するための商品がこれです。

もし高額商品や契約期間の長い商品(購買障壁が高い商品)を扱っている場合はこれが必要です。
高額商品や契約期間が長い商品を売ろうとする場合、いきなり本命の商品は買ってもらえないので
まずはこれを売ります。で、その後「買ってもらった」という事実をもとに、本命の商品の売り込みを掛けます。
(心理学でいうところの、”フットインザドア”という効果を利用しています。)

「今ならキャンペーン中!」と言って売り出すのもこれです。

価格については低価格です。(ドモホルンリンクルにいたっては、無料ですが)
前回説明した価格設定の考え方を使えば…

「限界利益がマイナスにならなければ良い」

という考え方で価格を設定します。場合によっては限界利益±0ということもあり得ます。
(ただ、あまり安くし過ぎると、それで相場観が形成されるケースもあるので、
必要以上に安くするのも考えものです。)

また、商品としては「生産・販売に手間がかからないもの」「1度きり(短期間)の販売で終わるもの」を
選びます。あまり手間が掛かる商品を選ぶとその分コストがかかりますし、
長期契約になるものを販売すると後々収益の足を引っ張ります。

【固定費回収用の商品】

俗に”定番商品”と呼ばれているものです。利幅は多少薄くても安定して売れる商品です。
「これさえ売れていれば、固定費が回収出来るので、とりあえず事業は継続出来る。」
という商品です。

価格については中価格ぐらいです。
価格設定としては、「営業利益(限界利益+固定費分)が±0」になるぐらいが理想です。
ただし、「商品が売れない」とか「設備や人が遊んでいる」という状態であれば
多少営業利益が赤字になる価格で価格設定すべきです。
(売れないよりは少しでも売れた方が固定費の回収が出来るので…)

商品としては「ある程度安定した需要が見込まれるもの」「大幅な投資(固定費)が発生しないもの」
を選びます。この商品で収益のベースを作るので、安定性は必要です。
また、場合によっては営業赤字=固定費が一部回収出来ない前提で価格を決めるので、
固定費が大幅に増加すると、後で大変になります。

【儲ける商品】

上の二つを決めるのも、もっと言えば『商品化』で色々と面倒なことをしたのも、全てはこれを売るためです。
目的は「儲けるためです」。これが売れるようになって、やっと「営業に問題は無い」と言えます。

価格については「営業利益がプラス」、出来れば「集客用」と「固定費回収用」で回収しきれなかった
固定費の分まで乗せて下さい。

商品としては「安定した需要があるもの」が理想ですが、固定費さえ回収出来ていれば、ある程度のリスクを取っても
大丈夫なので、「今後成長が望まれるもの」でも良いです。

これがガンガン売れるようであれば、投資をしてもOKです。というか、これをガンガン売れるようにして
(人も設備も)投資をしていきましょう。企業の成長には投資が必要不可欠です。
今は必要なくても、将来必ず投資をして新陳代謝をすべきときがきます。そのときになって「どうする?」と
考えるぐらいなら、今から動きましょう。

【戦略的な価格設定とは】

前回の最後にも書きましたが、戦略的に価格を決めるとはこういうことです。
低価格にするのも「ただ何となく、景気や周りに振り回されてやる」のではなく、きちんと「お客さんを
どう動かしたいか?」を考えた上でやるのであればOKです。

【価格のメッセージ性】

これまで『商品化』の”5W1H”の要素を説明してきましたが、その中でも今回説明した
”価格”という要素が一番メッセージ性が強いです。

また、メッセージ性が強いゆえに、これまで決めてきた5つの要素の内容を保証する機能があります。
例えば、「高品質・高性能」と謳っていても、価格が安ければ「本当か?」と思われます。

逆に言えば、5つの内容が決まっていなければ、「適正な価格」というものは決められないはずです。

とにかく、価格というのはこれまでの『商品化』を締めくくるための、最後の詰めです。
この段階で失敗すると、売れるものが売れなくなったりもします。
ですので、前回説明した価格設定の考え方、今回説明した役割の考え方をしっかり理解して
『商品化』を締めくくって下さい。

次回は最後の総まとめをします。次回で<マーケティング編>は最後です。

では・・・。

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